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後期高齢者医療制度(20件)
2008年5月 9日
日本の医療が危ない (16) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 驚くべき事実・実態が判明
今朝の新聞をみて、びっくりした。と同時にやっぱりそうだったか!という思いで読んだ。知人の障害者が、俺も後期高齢者医療制度に入れという通知が来たが、どうすりゃいいのか?と過日相談があった。その折は、《 加入するのは止めた方が良い。加入しない方が得です。》 と答えた。しかし、この知人は福岡県に今在住している。
今朝の新聞の見出しは、《 後期高齢者医療制度―障害者、強制加入も … 10道県が補助打ち切り … 》 だった。それによると、厚生労働省は、5月8日、65才から74才で寝たきりになるなどの理由で障害者と認定された人が、後期高齢者医療制度に加入しないと医療費の補助を打ち切る措置を10の道県がとっていることを明らかにした。本来の法の主旨によりすると、障害者の加入は同意であるが、これは事実上の強制加入になっており、この制度の本質が一挙に噴出、その正体を現わしたことになる。
やっぱりそうだったのだ。私、松本文六が指摘してきたように、本制度は日本の社会保障制度そのものの根幹を打ち毀 ( こぼ ) す端初の制度と位置づけられていたといっても過言ではない。
65才以上の障害者の加入が事実上、強制になっているのは、北海道、青森 ・ 山形 ・ 茨城 ・ 栃木 ・ 富山 ・ 愛知 ・ 山口 ・ 徳島 ・ 福岡の1道9県である。一体どういうつもりなのだろうか? これらの10道県では、この制度に加入しないと、これまで受けてきた医療費の助成を打ち切られ、障害者が医療機関の窓口で支払う自己負担額が急増することとなる。その上、これまで扶養家族であったため、保険料の納付が義務づけられていなかった障害者は、新たに保険料を支払わなければならなくなる。これは、この制度そのものが、家族を分断してゆくことにつながっていることをも示している。
65才以上75才未満の障害者でもない、73才の妻と78才の夫がこれまで、息子の扶養であった場合、妻は扶養のまま残り、夫は個人として後期高齢者医療保険料を払うこととなり、夫婦の心境は如何ばかりのものか、家族の絆を国家権力で断ち切るのか!と怒り心頭に達しているのではないのだろうか。
このことに関し、厚生労働省老人医療企画室は、《 障害者への助成措置は、自治体の担当なので、強制指導はできない。問題点を注意喚起してゆきたい 》 と “ 説明 ” している。鋭く批判されるところである。また、後期高齢者医療制度の運営 ・ 経営主体は、その責任体制も明らかでない都道府県単位の広域連合である。
厚労省は、様々な形で、責任回避の工夫をしているとしか考えられない。役人、とりわけ高級官僚は、如何に責任をとらず、そして自分の老後はしっかりさせることが、その特性の二つであるとすれば、まさにムベなるかなと私、松本文六は思う。
後期高齢者医療制度は、やはり廃止すべきである !!
2008年5月 2日
日本の医療が危ない (15) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 記者会見《 後期高齢者医療制度の廃止を求める医師100人アピール 》
4月30日、厚生労働省の記者クラブで 《 後期高齢者医療制度の廃止を求める医師100人アピール 》 の記者会見を行った。
記者会見の時間が限られており、充分なアピールはできなかったが、労住医連 (注) の議長 斎藤竜太氏が下記の主旨を述べ、そのあと、副議長である私、松本文六がこれまで、このホームページで述べてきたことを改めて述べさせてもらった。更に後期高齢者に達している前議長の天明佳臣氏が自らの置かれた情況を述べられた。
《 後期高齢者医療制度の廃止を求める医師100人アピール 》
後期高齢者医療制度の内容が次第に明らかになってきています。それは 75 歳以上の高齢者を従来の保険制度から切り離し、高額の保険料・厳しい取り立ての枷 ( かせ ) を負わせるものです。また、包括診療報酬体系を導入し、検査等に制限を設けるなど、医療者にとって、高齢者の健康管理に真摯にあたることをより難しくしてしまいます。多くの高齢者を必要な医療から遠ざけ、生活と健康を破壊し、保険証 1 枚で誰でもどこでも安価に必要な医療にかかることができる、国民皆保険制度の根幹を破壊してしまうものです。
日本の医療制度は、さまざまな課題をかかえています。今、必要なのは、参加 ・ 予防の医療を推し進めることです。そして、国民皆保険制度の理念に合致した、人びとが安心して納得のいく医療にかかることのできる解決策づくりに早急に着手すべきです。決して、経済的に患者を医療から遠ざけ、医療費を削減し、医療者に必要な医療行為を行いにくくし、医療崩壊を加速させることが、解決策ではありません。
私達は全ての患者さんたちと医療関係者が手をつなぐことを求め、年齢、階層、所得、国籍などを問わず、すべての人びとの生命と健康を守るために奮闘してきた医師として、後期高齢者医療制度の廃止を即刻求めます。
- 75 歳以上という区分けで高齢者を管理することは保険制度としても、健康管理とし
ても決して患者さんのためになるものではありません。- 後期高齢者医療制度は、患者さんに高額の保険料、医療費の厳しい取り立てを強制するもので、容認できません。
- その結果として患者さんの納得のいく医療にはならず、医療制度への不信を高め、ひいては医療制度の崩壊、国民皆保険制度の崩壊をまねいていくものです。
呼びかけ人 斎藤竜太 ( 神奈川県大和市南林間 : 十条通り医院 院長 )
松本文六 ( 大分市中戸次 : 医療法人財団 天心堂 理事長 )
天明佳臣 ( 神奈川県勤労者医療生活協同組合 理事長 )
時間が足りず、労住医連の会員であるすずしろ診療所の大井武正氏は別室で、患者さんのケースを取り上げて、その所信を述べられた。
注 : 労住医連 ( 労働者住民医療機関連絡会議) は、1982年に結成され、アスベスト問題、頸肩腕障害、じん肺、職業がん等の労災職業病や、地域住民医療、公害問題などに取り組んできました。医療機関数約70、個人加盟約300名の団体です。
このたび75歳以上の高齢者が従来の医療保険制度からはずされ、問題の多い後期高齢者医療制度に組み入れられてしまう状況にあたって、労住医連が事務局となり、医師100人アピール運動を行いました。4月1日に、100人アピール公表・賛同募集を開始し、4月28日現在、賛同医師数は131名となっています。
2008年5月 1日
日本の医療が危ない (14) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ お役所仕事と親子心中
4月20日の山形市の親子心中は何とも言えない哀しさを覚える事件だった。息子は無職の58才、母親は87才。
息子は母親の介護と職探しで悩んでおり、後期高齢者医療制度の保険料が払えない情況にあったための無理心中だったらしい。母親が4月上旬に入院し、軽い認知症と診断されて、自宅に戻ったが、介護が必要なことが判り、この時期に牧場での仕事を辞めた矢先であったらしい。20日の朝、近所の人に 〈 保険料が上がった。入院でお金がかかって大変だ 〉 と嘆いていたという。
事件後、母親の保険料は免除対象だったというが、山形市に、息子がそのことを把握していなかったのではないかとコメントしている。
2年前、法律が制定された時、何故、個々人に判りやすい通知ができなかったのだろうか。もっとキメの細かい配慮があれば、このようなことは起らなかったのかもしれない。
新聞のチラシで周知を図ろうとすることには、何とも機械的なお役所仕事としか考えられない。
新聞をとっていない人は、何で細かいことを知り得るのだろうか?
個人情報の保護ということを盾 ( たて ) にとって、周知ができないのだという人もいる。本当にそうなのだろうか?
民生委員が各地にいる。家庭訪問をしっかりやられている民生委員の方々も多い。そのような方々の協力をあおぐことは可能であったのではないのか?
あまりにも、思いやりのないお役所仕事が最近は特に目につく。
どうかしなければならないというが、どうすればいいのかが判らないので、ますます困惑する。
2008年4月22日
日本の医療が危ない (13)
後期高齢者医療制度
§ 《 医療の世話になるな 》と言う後期高齢者医療制度
先日、愛知県をはじめとするいくつかの県では、65才以上の身体障害者は後期高齢者医療制度に “ 強制加入 ” させられるというメールをいただきました。驚きました。しかし、大分県についても調べてみますとヤッパリという感じです。
大分県では、任意とのことでした。いくつかの県で、国民健康保険に加入している65才~74才の障害者を後期高齢者医療制度に移すのは、自治体の負担を少なくすることを目的としています。65~69才は本来3割の自己負担、70~74才は2割の自己負担(2008年度いっぱいは1割)です。後期高齢者医療制度の自己負担額は1割ですので、自治体の肩代わりをより少なくすることができるからです。
大分県では障害者本人の所得、あるいは、同居の扶養義務者のうち最も所得が多い方の所得により、障害者医療費助成金制度を適用するかどうかを決定し、その上で後期高齢者医療制度に加入させるかどうかを認定するそうです。そして、後期高齢者医療制度に加入するのがイヤな障害者は、障害認定の申請を撤回すれば、国保または被用者保険に加入することが可能だそうです。
しかしながら、後期高齢者医療制度は、国5、自治体4、被保険者1割という形で、その財源を担保するということで、しかもハイリスクグループのみを取り出しているので、ゆくゆくはこの医療費総額は赤字になることは火を見るより明らかで、この場合には保険料が上げられることになります。定率1割で後期高齢者の負担する保険料額が次第に上昇するのは目に見えています。すなわち、できるだけ医療の世話にならないようにしなさいという制度とも言えます。
他方、このハイリスクグループの面倒をみるのは各県の広域連合で、行政も国もどういう形で関与するのか全く不分明で、最終的責任はどこがとるのかも明確になっていないようです。まさに悪法中の悪法です。やはり、この制度は “ 姥捨て山 ” 制度です。
2008年4月 3日
日本の医療が危ない! (11) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 低所得者に負担が大きい“ 長寿医療制度 ”
本日、2回目の街頭演説をパークプレイスで行った。交差点であったが、同行のA氏は、春で暖かいこともあり、窓を少し開けて先生の話を聞いていましたよと。
今頃、何なのか?という一種の驚きをもって注視されたが、街宣車に “ 後期高齢者医療制度の廃止を! ” という立て看板に眼をひきつけられ、信号待ちの間だけでも耳を傾けてくれていたようだ。
今回、特に強調したのは、保険料の逆進性が高いということである。保険料=均等割+所得割になっているが、大分県の保険料の平均負担額は年間60,509円で全国27位らしい。年金220万円以上の人はすべからく均等割は47,100円なので平均所得は13,409円でしかない。とすれば、これだけで、均等割が低年金者に厳しい内容かが判る。
この均等割額を所得、すなわち旧ただし書き所得 [=年金-(120万+33万円)] で割ってその比率をとってみると、所得の低い人の方がその比率が高いことが判ってビックリした。
低所得者、低年金者ほど負担割合が大きいのは如何なものか?
社会保障の基本は富の分配である。このような形での後期高齢者保険料の設定の仕方はやはりおかしいばかりか、社会保障の根幹をゆるがすものであり、決して許されるべきものではない。
そういう意味では、この後期高齢者医療制度 ( 4月1日に厚労省は “ 長寿医療制度 ” と呼称を変更したらしいが、呼び方の問題では決してない ) はやはり廃止されるべき性質のものである。
*表をクリックすると大きく見られます。
2008年3月31日
日本の医療が危ない! (11) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 本日、街頭宣伝行動をしました
3月31日、明日より後期高齢者医療制度が実施される直前の本日、大分市トキハ前で、後期高齢者医療制度の廃止を求める、いわゆる“ 街宣 ” を行いました。
15時~16時のわずか1時間でしたが、それなりの反応があったような気がします。大体 “ 街宣 ” なんかは選挙の時はいざ知らず、一般的にはそれ以外の時期は、右翼の街宣ぐらいしか行われていない。まして連合や労働組合さえ平日の昼過ぎにはしない。東京に出張した折、時々新宿で見たような気がするのは、テレビのそれを錯覚しているのかもしれない。
本日は、国清昿平さん(全逓大分県支部長を20数年され、連合大分の会長も務め、現在、日本の医療の流れを変える会の会長代行)が先導して下さり、そのあと私、松本文六が話させてもらいました。このパターンを3回程繰り返しましたが、心なしか、昨年の選挙の時よりも反応がいいような感じがしました。それは、私に選挙の経験を通して慣れがあり、余裕があったのか?とも思えました。しかし、お手伝いいただいた “ 流れを変える会 ” の会員の方々も手応えを感じられたようで、《 今日は良かった 》 と嬉しがっていました。
私の話の骨子は、すでにこのページで何度も書いていることを声に出して訴えたにすぎません。ちなみに、箇条書きにしますと、以下のようなことです。
- 値切られてきている年金から更に新たな税が引かれるに等しい。
- 75才に満たない人と75才以上の人の受けられる医療に格差を持ち込むものである !!(年齢による差別医療)。
- また、マルメ=定額制=包括制なので、して欲しい検査(胃カメラや大腸カメラ、心臓や腹部の超音波など)の場合、他の病院を別の日に受けさせられることが起こりうる。その場合、公共交通機関の乏しいところの住民はタクシーを使わざるを得ないという利便性が制限される(アクセスの制限)。
- 資格証明書が、多分75才以上のお年寄りの10%に相当する130万人の低所得者に対して交付されることになります。その場合、その高齢者は医療機関にかかる折には100%現金でしかかかれません。後でいくばくかのお金が役所より返還されるといいますが、これ程冷酷な制度はありません。お金のない高齢者は医療を受けることを我慢せよ、と言っていることに等しい制度です。
- 結果としての診療制限を来たす(診療制限)。
診療所では、この包括制をとった方が経営的にプラスとなれば、後期高齢者診療料を選ぶことになります。しかし、新しい制度は入りやすいように経済誘導があります。2年後の改定には、これまでの厚労省からしますと、必ず新しいムチを用意することでしょう。
それは、今は75才以上ですが、それが65才以上と次第にすべての年齢層にこのような診療制限が適用され、フリーアクセスが全面的に制限され、そのあげくには、民間医療保険が大幅に導入されてくることを私、松本文六は恐れています。
社会保障の概念から完全にはずれ、国民皆保険制度が全面的に解体されることを何としても阻止すべきだと考え、松本文六は行動します。
いのちも金次第というアメリカのような国にはさせたくないと思います。どうか、読者の方々は、長期的にみて、この後期高齢者医療制度が大幅な悪法であることを理解され、私ども日本の医療の流れを変える会とともに運動しましょう。後期高齢者医療制度の廃止を求めるために。いのちが一番の旗印を掲げて。
2008年3月29日
日本の医療が危ない! (9) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 後期高齢者医療制度は年齢による差別医療である ②
75才の誕生日を境に、75才未満で受けられる医療が大きく変ります。これはまさに差別医療です。
この制度の中で、後期高齢者診療料という新しい点数が設けられ、医療管理・検査・画像診断・処置はマルメと称され一括して600点(6000円)が医療機関に払われます。この600点の中で医療管理・指導・検査や処置を行いなさいという制度です(これを医療機関ではマルメと呼んでいます。包括払いという言葉も使われます)。ただし、病状の急性憎悪時にのみ一つの検査が550点以上の場合には、後期高齢者診療料600点に上乗せして請求することが可能です。胃カメラ1140点、大腸カメラ1550点、胸部超音波検査530点、心臓超音波検査880点、頚動脈超音波検査350点です。例えば、医師が心臓に雑音があるということで心臓の超音波検査で心臓のどの弁が悪く、その程度を確かめようとしても、880点-600点=230点=2300円の赤字が出るという時、医師はどういう行動をとるのでしょうか?
厚生労働省は、そんな場合には病院に紹介しなさいと言うでしょう。しかし、心臓の超音波検査ができる病院には、30キロ離れた病院にしか行けないとすると、患者さんに新たな時間と費用をかけさせることになります。もし、この医師が心臓の超音波がよくできるとすれば、赤字を出せということなのか!と心より怒ることでしょう。
また、お腹の調子がよくないと言って来た時、胃カメラをすると、1140点-600点=540点=5400円の赤字になるので、腹部の超音波検査をしたいと考えて、それを行った場合、600点-530点=70点=700円分黒字ですが、それでは人件費を賄えないということになれば、その医師はあまり気がすすまず、内服薬だけで様子をみましょうということにならないとも限りません。
このようにこの制度は診療制限の制度です。75才の誕生日前であれば、医師も患者も納得できる検査と治療を受けることができますが、上記のように、75才以上の後期高齢者医療制度では医師も患者も必ず納得できる医療を受けることができないとも言えます。
そういう意味で、後期高齢者医療制度は、年齢による差別医療と言わずして何と呼ぶべきでしょうか?
やはり、この制度は、国が 《 お年寄りお国のために死んでくれ! 》 という制度をわざわざ作ったとも言えます。
2008年3月28日
日本の医療が危ない! (9) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§ 後期高齢者医療制度はやはり問題! ①
75才以上の糖尿病や高血圧症、あるいは脂質異常症(高脂血症)などの慢性病を持っている高齢者は4月1日よりこの制度に組み込まれることになっている。
この制度の一番の問題は、後期高齢者診療料として、1カ月に1日受診時に600円を高齢者は払わなければならない。しかし、医院・クリニック・診療所では、そこの先生の得意とする内視鏡検査や心臓や腹部の超音波検査をする場合には、赤字を覚悟でしなければなりません。それでは経営的にその医院・クリニック・診療所は困るので、○○病院に行って下さい、と言わざるを得ません。このように、診療所でできる検査をさせないような仕組みを作っているのです。確かに、このようにすれば国の負担は少なくなるのですが、医療を受ける側にとっては、75才以上の方はできるだけ詳しい検査をするのは止めなさいということとなります。
まさに、75才以上の高齢者は粗診粗療に甘んじなさいということに等しい制度である。まさに 《 お年寄りお国のために死んでくれ 》 という制度以外の何物でもありません。
だから、松本文六は ― 日本の医療の流れを変える会 代表 ― はこの制度の廃止を求めているのです。
2008年3月21日
見る・観る・聴く・嗅ぐ (15)
後期高齢者医療制度
§ 「後期高齢者医療制度」にメリットなし
3月21日午後、大分市大南地区の地域包括支援センター主催の勉強会があり、ケアマネージャーや民生委員の方々が約50名程集まっていた。
本日の講師は、不肖 松本文六で、演題は、『 高齢者をとりまく医療制度について 』 であった。私は主として、後期高齢者医療制度についての話をした。すでに、このホームページで後期高齢者医療制度は、《 お年寄りお国のために死んでくれ 》という悪法で廃止を求める活動を宣言している。その視点でお話をさせてもらった。約1時間話したあと質疑応答があった。その一つは、《 この制度でお年寄りにとってこれだけはいいという点はないのか? 》 という質問でした。
意表をつかれた質問で、少しうろたえました。頭を急激に回転させていろいろ考えたが、やはり、《 メリットはありません 》 とお答えした。全くといっていい程メリットはないのである。
もう一つの質問に、《 保険料を天引きされて、手元に残るお金が少なく、生活に困窮してくる人が出てくると思われますが、何か救済策があるのですか? 》 というのがあった。
《 ? 》 これも答えることのできない質問だった。 市の介護保険課の方が来られていたのでその方にお聞きしたら、《 大分市の場合は国保年金課に聞いて下さい 》 という返事だった。
次々に新たな問題が発生することは相違ないであろう。
2008年2月18日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑧
この4月より実施されることとなっている後期高齢者医療制度について、国は以下の変更を行いました。それは、あまりにも問題点が多いため、そしてまた、《 自公政権が次の選挙で負けるかもしれないという恐怖感 》 があって朝令暮改を行うと宣言したのでしょう。曰く、
- 現在、扶養されているとして健康保険に入っている者はそのままとし、国民健康保険等に加入している者は、保険料を切り替える。
- 新たに保険料負担が生じる者 ( 約 200 万人 ) には、制度加入後2年間は均等割のみとして、これを5割軽減する。低所得者は7割軽減する。
この2項に加え、国はさらに“激変緩和措置”を講じました。 - 2008年4月~9月の半年間は保険料負担は凍結する。
- 2008年10月~2009年3月の半年間は、均等割を9割軽減する。
こうせざるを得なくなったのは何故でしょうか? 多くの自治体から凍結すべきであるという決議があったからです。
もう一つ、この制度は、これまでの国の政策と明らかに矛盾する方針を、この2月13日の診療報酬改定に関する答申書の中で明示しています。
《 後期高齢者の継続的な管理の評価 》 という項で、診療に当って1ヵ月1回 “ 後期高齢者診療料 ” として月1回6000円 ( 1割の自己負担であれば高齢者が払うのは1月につき600円 ) が医療機関の収入となります。
これまで国は、病院の外来を縮小し、外来診療は診療所 ( 医院・クリニック ) に任せなさいという方針を出してきました。
しかるに、この後期高齢者医療制度は、この “ 後期高齢者診療料 ” の算定要件として診療所での診療しか認めないとしています ( 但し、4キロ以内に診療所のない病院ではこれを算定できる )。ということになりますと、病院にかかった方が、患者さんの負担は少なくなります。何という矛盾でしょうか !! めざす目的・目標と具体的方針が全く逆の方向を向いている訳です。エーッ !! と、小生、松本文六は叫んでしまいました。
さらにこの算定要件には以下の一項が加えられています。
《 当該診療所 ( また医療機関 )に次のそれぞれの内容を含めた研修を受けた常勤の医師がいること。研修事項 ① 高齢者の心身の特性等に関する講義を中心とした研修 ②診療計画の策定や高齢者の機能評価の方法に係る研修 》
幼稚園児ではあるまいし、研修項目の①、②については、開業医は、それなりに勉強して、すでに自ら修得していると考えられます。超専分野 ( テレビに出てくるような高度なテクニックを持っている外科医など ) に携わっている医師でこの “ 後期高齢者診療料 ” を得たいような医師にはこれらの研修が必要なのでしょうが、一般の開業医はこれらのことはとっくの昔に修得されていると、松本文六は考えます。厚労省のお役人は、真摯に医療を行っている医師をどこまで愚弄するつもりなのでしょうか?
このようなことでは、日本の医療は衰退しても向上することはないでしょう。
人間のいのちを扱う医師集団をこれ程までに侮っていることに対し、満腔の怒りをもって抗議したい、否、追放したいと、小生、松本文六は考えます。
あなたたちは、現場で本当に頑張っている医師や看護師や医療従事者、介護福祉士、他の福祉従事者をもっと大事に大事に評価しない限り、国を滅ぼす奸賊 ( かんぞく ) と指弾されても仕方あるまい! と、松本文六は言いたい。
(注)
- 病院 : ベッド数20以上。 医院 : ベッド数19以下。個人の経営。
- 大分県議会は、自民・公明の反対により、「後期高齢者医療制度の凍結と抜本的な見直しを求める意見書」を不採択としています。( 2007年12月、第4回定例県議会 )
2008年2月17日
日本の医療が危ない! (2) 医療崩壊の原因
後期高齢者医療制度
§医療崩壊の原因は、日本の財政危機によるものか
今の不況は人災ではないのか?と、小生、松本文六は考える。小泉政権以来、医療崩壊は急激に進んだ。
小生の皮膚感覚は、国の財政が逼迫 ( ひっぱく ) しているというのはどうもウソくさいと思っていたところ、文藝春秋2008年2月号には、それに答えてくれるような論文が載っていた。日本金融財政研究所所長の菊池英博氏の 『 大増税が医療・年金を破壊する ― 財政危機はウソだ。世界一の医療を守るには ― 』 という一文である。
氏曰く、《 医師不足、病院崩壊のおおもとを辿ってゆくと、この10年近く、国が医療費を極端に抑えつけてきたという事実に行き当たる。……さらに、「 社会保障のために使う 」 という口実で消費税の大幅引き上げが唱えられている。いわば、国民の生命と健康を人質に、大増税を行なおうとしている。》 と。
このような政府の論理は、二重、三重に誤っていると、3つの点を指摘されている。
- 医療費・年金・生活保護費・社会福祉費といった社会保障関係費は、景気動向に関係なく、国民にとって重要な経費である。景気が悪いからといって、病院が潰れ、十分な医療を受けられなくても仕方がないという訳にはゆかない。
- 日本の 「 財政危機 」 の主犯は医療費ではない。2001年からの小泉構造改革によって、日本経済が低迷を続け、税収が激減したことが最大の原因である。つまり、政府は自らの経済改革の失敗のツケを、医療費に回した上で、さらに、増税によってますます国民の負担を大きくしようとしている。
- 日本の 「 財政危機 」 は緊縮財政や増税では決して解決できない。現在の日本経済の停滞は著しい格差を生んでいる。国の「悪魔の不均衡」政策の結果である。
そして、日本は 「 財政危機 」 ではないと断言する。日本研究のコロンビア大学のデービット・ワインシュタイン教授、ジェラルド・カーチス教授や、欧米の金融関係者たちは、口を揃えて 《 日本は財政危機ではない。経済政策を間違えて続けることこそ、真の危機だ 》 と指摘しているという。
国際的には、一国の債務を的確に判断するのには “純債務” を使うのが常識とされている。しかし、日本の財務省の主張する “834兆円” は粗債務で、国民を侮 ( あなど ) っている言質だという。その根拠として以下のように示している。
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粗債務(財務省発表)
1 借入金 57兆円
2 国債 535兆円
3 財投債 140兆円
4 政府短期証券 102兆円
合計 834兆円
金融資産
1 社会保障基金 260兆円
2 円外投資債 210兆円
3 外需準備金 110兆円
合計 580兆円
*したがって、純債務は、834兆円-580兆円=254兆円となる。
(出典:「国民経済計算2007年」より作成。金融資産は2005年の数字をベースに推計。)
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この中で、政治のウソを具体的な数字(*)を示して小泉・竹中政治を糾弾している。
- 小泉元首相や竹中平蔵氏が 「 公共事業はGDP費を押し上げる効果は全くない」と度々言っているのは事実に反する。
- 小泉構造改革以来の政府の経済政策は 「 悪魔の縮小不均衡 」 政策である。小さい政府と叫んで財政規模を縮小するのは……。その結果、政府は国民の命にかかわる医療支出までも極端に減らして、日本の社会経済基盤まで破壊しようとしている。
- 「 公共投資を削減すれば、財政の赤字は縮小する 」という方針がいかに間違った政策であるかは証明できる。
*公共事業費 : 2001年度より削減し2006年度に及び6年間で累計11兆円削減。しかし、税収は累計32兆円減り、しかも政府債務は逆に長期だけで327兆円も増加させた。
この大失政の張本人である小泉・竹中両氏が依然として大きな顔をしている日本という国は一体どうなっているのでしょう? 誰か他にいないのか? 事実を隠し、ウソが堂々と通る社会や政治に私たちは、NO!と声高に叫ぶ必要がある。
小生、松本文六は、世の中を侮 ( あなど ) り続ける政治に対し、何としてでも鉄槌をくだしたいと想い続けています。是非とも力を貸して下さい。
2008年2月15日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑦
昨日述べました “粗診粗療” “差別医療” が、このままで数年経過し 2013年になりますと、次には以下のような事態が生じてきます。
後期高齢者医療制度の問題点
後期高齢者の医療費が増えた場合には「保険料の値上げ」か、「1点=8円」にして医療機関に負担させる?
2013年から都道府県別に診療報酬が決められる。
《 保険料が上がるのはあなたたちが病気するからですよと言われているようだ。1点=8円にすれば、今でさえ医師不足と言われているのに、これからどうするつもりなのか、これでは患者は早く死ね、医者には患者を診るのを止めよと言っているに等しい。どうしてこんな日本になったのだろう。》 (60代・男性 )
《 太平洋戦争でひもじい思いをしながら今日の日本経済の土台となって働いて来た高齢者に対する今の政治に怒りを持っている。アメリカの言いなりの政治を変えることによって日本は新しい展望も開ける。国民の生活も豊かになるのに―。国民のいのちを守るのが政治でしょう。与党は狂っている。》 (70代前半・男性 )
今の後期高齢者が若かりし頃、国は何と言ったのか! 《 若者はお国のために死んでくれ!》 と多くの若者が戦場に送られ殺されてしまいました。そして今、国は 《 お年寄り、お国のために死んでくれ!》 という政治を堂々と行なってきています。お年寄りは、自ら好むと好まざるとにかかわらず、現在の自民党・公明党政権に対して、はっきりと NO!と大きな声を出して意志表明をし、次の選挙には今の与党に対してはっきりと拒否権を発動しましょう。
小生、松本文六は一人の人間として、そして三十有余年医者をやって来た者として、このような医療差別を決して許しません。断固として凍結のための闘いに最先頭に立ちたいと思います。
2008年2月14日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑥
患者さんが病院や医院 (診療所) にかかった時に支払われる報酬の内訳は、大きく2つに分けられます。下記の(1)は診療を受けただけで費用をとられますが、(2) はひとくくりとして費用 (6000円) をとられます。
(1) 基本診療料・在宅医療・投薬・注射・リハビリ・精神科専門
(2) 医学管理費・検査・画像診断・処置→包括範囲
包括範囲部分(2)の検査や画像診断は、特別な検査や画像診断……例えばCTやMRIなど……を受けた時のみ別枠で検査料が医療機関に払われます。
しかし、一般的な健診で受ける尿や血液の検査を1ヵ月に何回やろうとも、一律6000円の“後期高齢者診療料”が払われます。このような制度を“包括払い”と呼んでいます。これは、日常的にありふれた病気の場合には医療機関の支払いは安く、かつ後期高齢者の自己負担額も安くなります。
診療を受ける側にとっては料金が安くなっていいのですが、他方で医療機関では収入が限られていますので、検査や単純なレントゲン写真などはできるだけ少なくしようと考えるのは理の当然です。すなわち“粗診粗療”の危険性が生じてきます。
このため74才までに受けた医療と、75才になってからの医療に格差が生じます。医療上、診療上の差別が生み出されることになります。
このような医療制度があっていいものでしょうか?
年齢によって受けられる医療に差があり、しかも、制限診療・粗診粗療を国が進めているということに、小生、松本文六は怒りを覚えます。お年寄りの方々もそう思われると想います。
このような制度は、まさに 《お年寄り、お国のために死んでくれ!》 という制度です。
皆さんの力で、そして、老人力を結集して、断固としてこの後期高齢者医療制度を凍結する運動をともに展開しましょう。
2008年2月11日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑤
青森県の友人のO医師が、地元のお年寄りに、この制度を説明し、意見を求めたところ、ものすごい量の意見が寄せられたそうですが、その一部を紹介します。この後期高齢者医療制度の連載の冒頭に挙げました、朝日新聞の「声の欄」の方の意見とほとんど同じです。
お年寄りは怒っています。この怒りを老人パワーの爆発という形で、政治の流れを変えることができれば、日本はもう少しましな国になれると小生 松本文六は期待しています。希望のもてる社会にするために、そして安らぎのある生活ができ、安心して老い、安楽に死ねる社会にするために、小生 松本文六と共に闘いましょう。
《後期高齢者医療制度の問題点》
*年金から高い保険料が天引きされ、年寄りはますます生活が厳しくなる。
「75才の誕生日を迎えたら、『昨日の医療』が受けられなくなるような医療差別。年金より保険料を天引きする等、とんでもありません。高齢になればなる程体力が衰え病気になるのは当たり前です。」(70代後半・女性)
「年金から自動的に何でも天引き、手元に少しあるというよりもお金がない。戸籍的には長男がいますが、出稼ぎをして実質、老人二人世帯です。何かあった時には大変困っている。」(70代後半・女性)
*“姥捨(うばす)て山制度”をめざしている。1割の高齢者は介護保険料も国保保険料も滞納しているにもかかわらず、この制度は、資格証明書を発行し、全額現金支払制度。
「若い時は一生懸命働いて税金を払っていたのに、年をとったら長生きしないで早よ死ねと言わんばかりの政府のやり方には本当に腹が立ちます。」(80代・女性)
「厚労省の改正は、老人を見捨てる悪法であり、高齢者は早く死ねと言っているのと同じである。保険庁のでたらめは誰も責任をとらず、国民に始末を押し付けている。」(70代前半・男性)
2008年2月10日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ④
ところで、今回の制度では、家族の扶養に入っている人は、そこからはずれて、改めて保険料を払わなくてはなりません。
しかし、自公政権は次の選挙での不利を予測して、しばらくこれを凍結すると宣言しました。同時に自己負担割合も、3割、2割の人も6カ月間はこれまでの1割のままとするとしました。何と身勝手な話ではないでしょうか?
2006年6月21日の国会で、この制度を法制化したにもかかわらず、実施直前になって一部凍結となります。改めて、その事務手続に膨大な税金を使うことになります。これこそ、朝令暮改という四字熟語の典型です!!
さて、これまで国民健康保険に加入していた75歳以上の人もまた、この新しい後期高齢者医療制度の下では国民保険をやめて、こちらに移行しなければなりません。その場合、保険料は高くなるのでしょうか? それでも低くなるのでしょうか?
東京都後期高齢者医療広域連合の試算(2007年度保険料との比較)によると、所得(旧但し書き方式=年金額-153万円)15~100万円、年金のみの場合は168~253万円の階層では、保険料は急騰します。例えば、60万~80万円の所得では、86.7%も上がります。一方、485万~535万円の所得では、23.7%下がります。
これをみますと所得の低い人の方が国民健康保険の時よりも保険料は多くなりますし、所得の高い人の方が安くなります。何ということでしょうか?
小生、松本文六はびっくりしてしまいました。なんちゅうこっちゃ!!
高齢者の経済格差はますます拡大させられます。2007年の練馬区高齢社会対策課作成の資料によると、わずか3.6%の人たち(所得が705万円を超える)が練馬区高齢者全所得の約6割を占めておるにもかかわらず、後期高齢者医療保険料全体の26.7%しか、拠出しないこととなります。
やはり、富めるものはますます富む、強き者はますます強くしたいという、小泉・安倍やブッシュ政権の新自由主義路線を忠実に守る制度と言わざるを得ません。
ギリシャの昔から、病気と貧困は比例するといわれていますが、これでは貧乏人は死ねといっているに等しいのではないでしょうか?
全国平均の後期高齢者医療制度保険料(2007年12月17日 広域連合)は、保険料年額77,718円、年金所得208万円の場合年額84,032円。大分県の場合は、保険料年額79,572円、年金所得208万円の場合年額95,390円です。
2008年2月 9日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ③
さて、後期高齢者医療制度では若者層の保険料が、この制度を支える財源の約4割を占めるといいます。こんなことで、将来一体この制度は継続できるのでしょうか。
小生 松本文六は《できないのでは!》と考えざるを得ません。ちなみに、高齢者一人を支えるためには現役世代は何人いるのでしょうか?
生産年齢人口(15~64歳)を支え手として、65歳以上を、2005年は3.3人、2015年は2.3人、2055年は1.3人で支えることになります。75歳以上の場合は、2005年は7.3人、2015年は4.7人、2055年は1.9人です。(H19年版高齢社会白書 高齢世代人口と生産年齢人口の比率より)
これは、大変な問題ではないでしょうか? 将来《こんなバカな制度はやめてしまえ。俺たちの給料は高くないのにその保険料をまわすのはけしからん。俺たちの保険料を安くしてくれ!》といって、“暴動”が起きるかもしれません。
そう保険料は税金と変わりないのですから、医療制度そのものを税金で賄うという形の制度に本来すべきだったのではないでしょうか? 今日の後期高齢者医療制度は当初より税金で賄う方式とし、その財源として累進課税の見直しをすべきだったのではないでしょうか? 小生 松本文六はそう思います。
スウェーデンをはじめとする北欧は、税金は高いが、それだけスウェーデン国民は高福祉社会として医療も含めて、国民自身が安心して暮らせる国となっています。国や政府に対して信頼と信用があるからそうなのでしょう。
一方、日本は国や政府に対する不信が著しいので税金を払いたくないのです。国民の税金で守屋前防衛事務次官は夫婦そろってゴルフで遊びまわることができるのですから……。
国が政府がキチンとしてくれれば、貯金をしたり、民間医療保険に入るために高いお金を払う必要がないでしょうし、国民も自分の老後のために今より高い税金を払うことにNO!とは言わないでしょうに。
2008年2月 8日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ②
Q:いつ、どこで決まったのでしょうか?
A:2006年6月21日に“健康保険法等の一部を改正する法律”で、表向きには《良質な医療を提供する体制を図るための医療法等の一部を改正する法律》となっています。
しかし、この中味をよくよく検討しますと、とんでもない悪法と呼んでもいい代物です。
Q:どのような仕組みになっていますか?
A:①2008年4月1日より開始されます。
②制度の運営は、各都道府県内のすべてが市町村が加入する「広域連合」で行われます。
③この広域連合(大分県では県全体で一つの広域連合を形づくる)の地域内に住む75才以上の人(一定の障害のある人は65才以上)は、この広域連合が運営する後期高齢者医療制度の被保険者となります。
2008年2月 7日
日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度
最近のマスコミでは、連日のように医療の問題が取りあげられています。それらを見る限り、これでは問題の本質が見えないなあ!と思うことが沢山あります。このような感想を覚えた折には随時、医師という医療の専門家として解説をのせたいと思います。
本日は、この4月より始められる“後期高齢者医療制度”について数回にわたって述べさせていただきます。
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ①
松本文六はNO!と答えます。
一般的には、『後期高齢者』とは、75才以上の方を指し、65才~75才未満のお年寄りを前期高齢者と呼んでいます。
皆さんはどうお考えですか? 松本文六は、この制度は、《お年寄り、お国のために死んでくれ!》という制度だと考えます。
多くのお年寄りは、この制度を知れば、おそらく同じような想いを叫びたくなるだろうと思います。ちなみに、昨年の11月8日の朝日新聞には以下のような投書が掲載されていました。山口市の鈴木百合夫さんの御意見です。
来年4月から導入されようとしている「後期高齢者医療制度」による、個人分負担額が年額約7万円以上になることを、新聞で知った。昨年、自民・公明の与党が強行採決した「医療改革法」によるものだ。
先の参院選で自民党が惨敗した要因の一つに老人パワーの反逆があると言われる。いま新たに広がりつつある高齢者の怒りや不安の声を意識してか、政府や与党内部からも凍結や一部手直し論が出ているという。
かつて自民党の大臣が「高齢者福祉は枯れ木に水をやるようなもの」と言って、世間の批判を受けた。今は、川柳の「老人は死んでください国のため」である。
対象となる高齢者(75歳以上)は、戦中・戦後を黙々と国のために尽くしてきた人たちである。しかし、高齢者いじめとしか思えない施策により、高齢者の貧困は着々と進んでいる。高齢者医療制度はこの状況に追い打ちをかけるものであり、凍結ではなく全面見直しを図るべきである。
社会保障の財源の論議の必要性は言うまでもない。思い切った防衛費の歳出削減や、無駄な歳出削減に努力するなど、納得のいく論議を期待したい。
的確な御意見だと思います。
明日より順次この後期高齢者医療制度の問題点を具体的にお話したいと思います。
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