文字の大きさ
文字サイズを「小」に変更する
文字サイズ「中」に変更する
文字サイズ「大」に変更する

文六携帯メール会員募集中!

文六ホームページを携帯で見よう!

後援会情報

日本の医療の流れを変える会

HOME > 文六つうしん > 医療・福祉・介護の領域について無頓着な政治家?

文六つうしん

< 臓器移植法"改悪"に反対する医師からの声明:記者会見(画像) メイン “小泉改革の正体” ~それは皆保険制度の解体~ >

2009年8月 7日

医療・福祉・介護の領域について無頓着な政治家?

医療政策

 ~ 団体の定期大会で来賓として挨拶、その挨拶文から抜粋  09.6 ~ 
 
 さて、日本の医療を考える立場より、一言ご挨拶申し上げます。
 医療崩壊、医師不足という言葉がすでに定着しておりますが、その実態については国民には全く見えてきません。医療・福祉・介護領域の問題は、国民にとっては生活基盤と密接に関係するものですが、そのお世話にならない限りその必要性とその重要性を実感することはなかなか難しいようです。とりわけ、政治家は権力闘争に明け暮れ、高度の緊張感のせいか、あまり病気をしません。そのため、医療福祉介護の領域については無頓着です。そのように私どもには思えます。
 現在喫緊の課題とされている問題について、私の意見を述べさせて頂いて、ご挨拶とさせて頂きます。後期高齢者医療制度と資格証明書と無保険の問題、脳死臓器移植の問題に絞って話させて頂きます。

 まず、後期高齢者医療制度の隠された一番の問題は75歳以上の高齢者約1400万人のうち約500万人に及ぶ35%の高齢者が保険証をもてなくなる危険性が制度発足当初よりありました。全国の高齢者の怒りと憤りの声に押されて、最近になって厚労省はやっと「75歳以上の高齢者には資格証明書は発行しない」と言明しました。お年寄りの怒りと選挙の折りの高齢者の高い投票率を考えての言明でしょう。
 昨年6月1日現在の国民健康保険の滞納世帯は全2172世帯の内453万世帯、なんと20.9%に及んでいます。5世帯に1世帯が保険料を滞納しています。その1/3が保険証を持っていません。昨年の派遣切りなどを契機に、その数はもっと増えていると思われます。日本の医療制度はまさに崩壊の危機に瀕しています。オバマ政権はアメリカに皆保険制度を導入したいと言明していますが、アメリカ一辺倒の日本の政治はアメリカ流の新自由主義と市場経済原理を医療福祉介護に導入して日本の医療福祉介護を崩壊の危機に陥らせています。何という皮肉でしょう。
 日本が世界に大いに自慢してもいい医療保険制度をサッサと捨てるような政治に対して、私たちははっきりと袂を分かつべきです。

 

 次に、脳死臓器移植見直しについて述べます。今世界の笑いものになるような臓器移植改悪案が国会を通過しそうです。現在、4案あり、中でも自民党の中山太郎議員を筆頭とするA案は最悪です。脳死状態にある人を全て死んだ者と見なし家族の同意だけで臓器を摘出するというものです。脳死を人の死にして良いものでしょうか?否です。脳死状態に陥っている女性から子どもが生まれるという事例は世界各国にあります。脳死を人の死としますと、死体より子どもが生まれたということになります。この一事をとっても脳死を人の死にすべきではありません。脳死と診断されて心臓が停止するまでどのくらいかかるとお考えですか?世界の最長例は何と21年です。第二次性徴も出、身長は156cmになったそうです。日本の子どもの例もあります。2005年の日本小児学会誌は174例中18例24%の子どもが30日以上生存していたことを報告しています。このような科学的事実に基づけば、脳死は決して人の死ではありません。
 脳死状態とは、現在の医療技術では、その患者の意識を元に戻すことができないという状態で死亡している訳では決してありません。現下の病院勤務医不足の下ではA案を通過させれば、適当な医者は脳死状態に陥った人を真剣に救命するのではなく、死亡診断書を簡単に書かないとも限りません。A案はきわめて危険な考え方であり、医学の進歩を無視する法案です。
 このような法案が通過すれば、憲法25条の国民の生存権は足蹴にされたも同然です。(注釈:7月中旬の衆院と参院でA案が通過決定されました)

 後期高齢者医療制度や臓器移植見直し法案など、現在進行しています医療福祉介護、さらには教育や保育など人間の生存の必須の領域が政治の手で破壊され続けられています。私たちは今こそ政治に抗うべきです。今こそ政治をチェンジすべきときです。社会民主主義が今こそ国民から求められています。

< 臓器移植法"改悪"に反対する医師からの声明:記者会見(画像) メイン “小泉改革の正体” ~それは皆保険制度の解体~ >