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文六つうしん

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2008年8月13日

医療崩壊とは? (1)

医療政策

 本日は、〈 福田自民・公明党政権の将来 『 5つの安心プラン 』 とは何? (8月8日) の続きを載せる予定でしたが、『医療崩壊とは?』 の連載後、掲載いたします。


 8月9日午後、延岡市において、『安心できる地域医療を考える集い』が開かれ、500名を超す聴衆が集まった。
 小生が “ 基調講演 ” をし、その後にシンポジウムが行われた。
 小生、松本文六の演題は、『 日本の医療を変えなければならない ― 安心して暮らせるいのちの安全保障として ― 』 というものにした。話は以下のように、かなり広範にわたった。

 1.後期高齢者医療制度は何が問題か?
 2.医療崩壊とは
 3.世界の医療と日本の医療の実態
 4.低医療費政策は何をもたらすか?
 5.こんな医療制度に誰がした?
 6.本来、日本の医療はどうあるべきか?
 7.しかし、その財源はあるのか?

 小生の話がどの程度理解されたのか? あとで何人かの人にお聞きした。現在の日本における医療崩壊がどうして起ったのかが非常によく判りましたということだった。
 何故、産科医が急に少なくなったのか、何故小児科医が少ないのかということをまず知って欲しい、日本の現在の医療の実態を知って欲しいということを話したつもりである。また、医療が100%完全ではない、不確実なものであることも話した。小生の話でよく判ったということで、演者としては所期の目的を達することができ、嬉しかった。
 現在の医療崩壊の最大の要因は、国の政策の失敗である。1つは医療費抑制政策であり、もう1つは医師育成計画の失敗であった。この2つに共通しているのは、1983年の厚生省の “ 医療費亡国論 ” の思想であった。
 高齢社会が来ると、医療費の自然増が必然的に来る。そして、医者が増えれば増える程、医療費は急激に増える、だから医者の育成数に一定の歯止めをかける、という思想だ。
 現在では、医療費の増嵩は、医学に進歩によって、医療技術が格段と進歩したためであるという考え方が、医療経済学者の間では実証され、常識となっている。
 これらのことは、10年位前から一部の医療関係者から指摘されていたが、国は、厚生省は、医者は過剰である、不足していないと強弁していた。
 しかしながら、この2008年2月18日、福田首相は、《 医者は充足してはいない 》 と、国会で認めざるを得なかった。医療崩壊という言葉が流行語になって、何と2年も経た中での答弁だった !!
 だから KY首相、KY大臣、KY議員と言われるのだ。
 国は、今は泥縄式に医者を増やすと言っているが、医者が一人前になるには、卒業後10年は優にかかる。とすると、学生時代も含めた約16年の間に医療崩壊は現在は徐々に、ある時点では急激に進行してしまう。
 国は、このような弥縫 ( びほう ―― 失敗、欠点などを一時的にとりつくろうこと ) 策でどうかなるとでも考えているのであろうか? 非常識のレベルを越えた無知蒙昧 ( むちもうまい ―― 知識が開けず、物事の道理の昧 ( くら ) いこと ) も極まれりと、松本文六は言いたい。
 教訓となる前例がある。1990年、イギリスのサッチャーの行った医療 “ 改革 ” である。大失敗であった。

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