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2008年5月18日
見る・観る・聴く・嗅ぐ (23)
時事エッセイ
§ 中国・四川大地震
とてつもない大地震だった。1995年1月の阪神淡路大震災の約30倍に匹敵する超大地震であると専門家は言っている。
2008年5月12日に発生したこの地震は、北京まで届いたというから如何にその衝撃が大きいかが判るような気がする。阪神淡路大震災は神戸市に限局されていたが、今回は北海道全域に匹敵するような広大な地域にその被害はわたり、被災者は1,000万人を超えるという。地震発生の5日目に当る5月17日、新華社通信は、死者推計5万人以上 ( 内確認できた死者約22,000人以上 )、生き埋め14,000人以上という。
このような超大規模な災害は、国家をゆるがすような災害であることは間違いない。温家宝首相は12日午後現地に入ったというのは、国としての判断は極めて正しかったと言えよう。しかし、胡錦濤国家主席が4日目の午前に被災地に入り、このような折の生存可能性のある時間 ― 42時間を過ぎているので、批判が強まっているらしい。正確には、これは胡主席の現地入りのために、約50kmにわたって警官が100mおきに立って警戒に当ったということが批判されているのではないかと、私、松本文六は考える。
このような時に、国家元首が現地に向うとすれば、ヘリコプターを使用すれば済むし、このような国民の生死に関わる大災害の最中に元首を襲うような中国人はいないはずだ。にもかかわらず、50kmにわたる警備体制 … 総勢1,000人を超す警官を配置したということは、それこそ、現政権の基盤があやうくなってきているのではないかと推測される。
私が、1995年1月の阪神淡路大震災の折は、インフルエンザが猛威を振るっており、1日の外来患者が600~700人いて、即身動きできなかった。やっと動くことができたのが、地震発生後33日目であった。そのため、地震発生の1週間の現地の混乱はマスメディアの報道のみしか知らないが、今回の報道は、まさに驚天動地の大天災ということは理解できる。しかし、その実態は、現地にゆけば、広島・長崎に原爆が落され屍臭のただよう状況と一致する。しかし、広島・長崎では地上のものすべてが破壊されているため、推理的にはどこでもゆける。しかし、四川の場合には、ほとんどの建物が簡単に倒壊し、その下に生き埋めになった厖大 ( ぼうだい ) な人間がいる。道路網がくずれ、ダムが決壊する恐れがあり、急遽避難命令が出るような、そして伝染病の拡大の危機など、あらゆる危機が集中して出現しているようで、阪神淡路大震災のちょっとした経験などと比較すべもないと考える。
多くの亡くなられた方々の御冥福とけがをされた方々および被災者の安全を心よりお祈り申し上げたい。
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