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文六つうしん

< 日本の医療が危ない (12) メイン 医療についての質問から >

2008年4月20日

つらつら想うこと (2)

エッセイ 1

§ 虫メガネ契約書

 最近出張の度に想うことがある。
 東京に行く時に、旅行社にお願いすると、航空券と別に 『 旅行条件書 』 というものがついてくる。要するに詳細な契約書である。新聞の活字の3分の2位の大きさ ( 正確には6ポ活字 ) の字で、A4の裏表にビッシリ印刷されている。1泊2日の出張であろうと、必ずこれはついて来る。この “ 契約書 ” の中味は未だに一度も目を通すことはしていない。理由は面倒だからである。
 事故が起これば、この契約書に従って処理されるのであろうが、事故の確率からして、《 まずは事故は起こらないであろう。もし大変な事故があって死ぬこともある。そのようなことがあれば、死ぬしかない 》 と考えているから、この虫メガネで読むようなものを気にすることもしない。
 その度に、この虫メガネ契約書を見ると、《 これを一回一回入れ込む作業も大変だなあ、資源の無駄遣いなのになあ 》 といつも想う。最近は、《 どうしてこんなバカなことをするのだろうか? きっと道路財源を大変な無駄遣いするのも同じ精神構造なのだろうな 》 と考えはじめた。
 道路財源関連の公益法人のお金の使い方は、《 こんなことをしても誰も文句は言うまい。バレることもないだろうし、長年の慣例なので責任を問われることもあるまい。しかも、予算は一年単位なので使わないと次の予算が削られるので使わなければ損だ。 》 という形なのであろう。旅行社の虫メガネ契約書も 《 どうせ誰も読めゃあしない。もしトラブルがあれば、これをタテにして済ませば、会社に損害は生じないし、自分の責任は問われないのだから、チケットと一緒に渡す一式に入れとけばいい。 》  という形であろう。
 この2つの事象に共通しているのは、税を納めた人たちの心情、旅行を消費する人間の気持などどこ吹く風という想いである。
 そこには冷え冷えとしたこれからの日本の社会の人間関係を象徴している。人と人の対話を拒否する構造がある。
 アメリカ的市場経済原理主義、重資本主義社会そのものが人間の精神構造に異常を来たしつつあるのかもしれない。

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