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2008年3月 6日
見る・観る・聴く・嗅ぐ (9)
医療政策
§ある高級官僚の話 ②
ちょうど、彼が入省したのは、1960年と1月とあり、61年には国民皆保険制度が出来た時期で、彼の志と一致して仕事ができたということは、まさに強運の下に生まれて人間と生まれた人間といえるのかもしれない。全体の印象は能吏である。
当時の皆保険・皆年金の考え方は、《 救貧から防貧へ 》 《 先進諸国に追いつき追い越せ 》 という標語、スローガンに象徴されている。
第一次オイルショック (1973年 ) を経て、80年代になると国の財政は次第に悪化し、それとともに高齢化が眼の前に来ているということで社会保障制度の見直しが始まったという。
1983年、当時の厚生省の保険局長吉村仁氏は 『 医療費亡国論 』 を提唱した。《 医師数増大が医療費を増嵩させる 》 と主張し、医師養成数抑制の閣議決定を引き出した。何と25年前のことである。それが、現在の医師数の絶対的不足による医療崩壊をもたらしたことについて、古川氏は全く触れていない。能吏とは、自分の失敗について少し反省し、触れても、同僚に対する批判は一切しないところにその典型的な特徴がある。
彼は言う 《 2003年の OECD の統計よると国民総所得に占める総医療費の割合は OECD 30ヵ国中の22位であり、医師数のそれは27位である 》 と最新の情報には触れていた。しかし、医療崩壊に対する彼の考え方は、① 絶対的に医師が不足していること ② 社会が変化し、医療が変化し、意識が変化している ③ 卒後臨床研修を始めたこと、在り方に問題があったと。
そしてこの崩壊の危機を止めるには、
- 日進月歩の医学を現場に反映させること
- 良質な医療サービスを提供すること
- 医学の成果をキチンと評価すること
- 医療従事者の疲弊の防止
- 急性期から在宅への医療をどう推進させうるのか
- 医師の地域偏在をどうするのか
- 医師法 21 条 ( すべての診療行為に関連する死亡事例を警察に届出る義務があるという条項 ) と萎縮医療の関連をどう解決するのか
- その他
等が必要であると述べた。
松本文六は、事実を事実として反省すべきであるという視点としての 1 と 3 は了としたい。 4 と 6 は解決し、 7 の問題を解消しない限り 2 は夢のまた夢ということになる。また 5 についてもその要因分析をしなければ問題は解決しない。
現在の医療崩壊の問題点は要点を押えているともいえるが、患者の医療に対する行動変容に触れていないことは、長年中央に座り、当初の志を失念し、今や KY と陰で言われているのでは? と松本文六は推測している。
しかし、このフレーズの最後に、古川氏はこう言った。
《 国民の安心の源である、医療・福祉・介護・教育にどう向き合うのか、国が腹を据えていない !! 》
さすが、15年もの長きにわたって、内閣勤めされただけの能吏である。
松本文六は思う。国と政府はどうあるべきかについて、国民と野党は党派を超えて、医療・福祉・介護・教育・保育についてしっかり考えなければならない。
無党派層といわれる Key Person たちは、今の政治に愛想を尽かし、あきらめるのではなく、竜馬の意気でもって政治を変えなければならないのではないのか !! と。
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