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文六つうしん

< 見る・観る・聴く・嗅ぐ (13) メイン 崩れゆく日本の医療 ― その原因と対策 ― ① >

2008年3月15日

見る・観る・聴く・嗅ぐ (14)

医療政策

§ 若い医師たちは何を考えている?

 最近、若い医師との世代間ギャップをしばしば感じる。
 世の中が変り、時代が変り、医学・医療が大きく変容してきているのであるから当たり前といえば当たり前である。
 何が一番違ってきているのか? と問われると、 《 自己中心的 》 と言える。これは、多くの同世代 ~ 50 才代の医師と話している中で、この感慨はどうも共通している。
 ある医師曰く、 《 40才男性医師が、私の病院に就職したいと来たんだが、当初から給料は○○円位、当直ははずして欲しい、土日・祝日は休ませて欲しいと言うんだよ。うちのような中小の2次救急医療施設では他の医師とのバランスから考えると、雇う訳にはいかないもんな。 》 と。
 また、別の医師曰く、《 病気は24時間365日待ってくれないということが解っているのだろうか? まるで患者に対して、常々医者の都合にあわせてくれといっているようなものだ。このあたりの感覚が俺たちには解らないなあー 》  と。
 何故なんだろう? 小生、松本文六は、今の大学医学部・医科大学の入学形態を変更しない限り、この主の愚痴 ( ぐち ) はなくならないだろうと思う。現在、高校卒業時に自らの一生の仕事として医療職、とりわけ医師を選ぶ基準は何であろうか? ここ3年間、大分大学医学部の臨床薬理学のクリニカルクラークシップを1単位受け持たされているが、その折にどういうことで医学部を選択したのか? と問うと、明確に臨床医をめざして進学したという学生の数は少ない。
 偏差値が高いと、高校の教師から医学部はどうか? という形で医学部に来たという学生が結構多い。親としては、医学部に入れば、就職の心配がないから即賛成するようだ。
 しかし、最近の医療崩壊の中で、ある県の医師会長は 《 孫が医学部に行きたいと言ってきたので即やめておけ 》 と言われた由。親や親戚に医師がいるかいないか全くそのような関係性を持たない高校生は、教師と親の意見で医学部に進むケースが結構あるようである。そこで決定的に欠落しているのは、 《 お前に医者としての適性はあるのか? 》 という質問である。これは、教師などがその高校の進学率や医学部合格率を云々するのではなく、本人の性格と考え方を踏まえ、医者としての適性の有無を判断すべきである。本人がそれを考えきれば問題ないが、しかし18才でその判断は難しいのではないのか?
 私、松本文六は、 《 4年制の大学を卒業した者にしか医学部や医科大学の受験資格を与えない 》 とする方がいいと思う。ロースクールの形でメディカルスクールの制度をつくるべきだと思う。
 そうすれば、医者として適性のある者が今より多くなり、土日・祝日・時間外は仕事しないというトンデモ医者は姿を消すと思われる。ただし、国が日本全体の医師数は現在人口1,000人当り2人であるが、それを倍の4人を目標にすると宣言しない限り、この点の問題点も改善されないであろう。


ホームページに「文六つうしん バックナンバー」のページを設けました。文字を大きくして、読みやすくしています。このページを同じ内容です。ぜひご覧下さい。(編集部)

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