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文六つうしん

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2008年2月16日

見る・観る・聴く・嗅ぐ (3)

医療

§モンスターペイシェント

 昨年の11月12日、大阪・堺市の病院に入院していた “患者さん” が、西成区の公園に置き去りにされていたというニュースを翌日の新聞で知った。何とひどいことをする病院なんだろう !! というのがほとんどの人の最初の感想・印象だったと推測される。
 小生、松本文六は何かおかしいのでは?と直観的に想った。しかし、小生はこの “事件” に関するその後の報道に関してほとんど見なかったし、耳にもしなかった。
 ある日、ボーっとしていた時に、偶然、手許に積んでいた雑誌に目をやった。パラパラッと見ていたら、『大阪で起きた入院患者捨て去り事件について』という活字が眼に飛び込んできた。あの事件ことだ!と愁いで眼を走らせると、モンスターペイシェント ( Monster patient ) という言葉が頭に浮かんだ。
 この “患者さん” は、60代の糖尿病をもった全盲の男性の由。糖尿病で全盲の患者を公園に置き去りにしたという記事を眼にすれば、誰もが、こんなひどい病院があるのか!とこの “患者さん” に同情するのは至極普通の反応だと思う。
 しかし、この記事を続けて読むと、まさに怪物的患者、モンスターペイシェント ( Monster patient )という言葉を実感する。この男性は7年前からこの病院に入院しており、病院関係者 ( おそらく、医師、看護師他の ) や、他の入院患者に暴言をはき、時には暴行や器物損壊を行い、さらには6人部屋を一人で占拠していたという。
 しかし、この “患者さん” は、入院治療の必要はなく、通院治療に切りかえることに本人自身が同意していたという。その上、入院費の滞納が続き、困った病院は、男性の前妻が住む家に連れて行ったところ、引き取りを拒否されたという。それで、病院職員は、この “患者さん” を公園のベンチに置き去りにし、救急隊にあとをお願いしたという。

 モンスターペイシェント ( Monster patient )は現にいる。小生、松本文六の病院では、このような “患者さん” はいない。万が一、このような患者に対して、病院の医師や職員が恐がって対応できないようなことがあったら、一体とうすればいいのでよいのでしょうか? 他の患者さんが迷惑をこうむり、あげくにはその病院から他の病院に転院してしまうかもしれません。モンスターペイシェント ( Monster patient )とは、医療機関に対しても他の患者さんにも共通に多大な迷惑をかけるのです !!
 興味のある方は「文藝春秋」1月号476頁を参照下さい。

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