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2008年2月29日
人は旅をして気をもらう (1) 五島列島
旅
§五島列島 ⑤
たった2日の旅の想いを長々とここまで記すとは…。
元々は椿の里をみに行ってみようかというところからこの旅は始まった。五島の椿は、玉之浦椿といって、花弁の外側が白の白覆輪を持った椿である。時期が早かったのか、椿の原生林に行ってもパラッパラッとしか見れなかった。
キリシタン弾圧と迫害の歴史とは別に、五島は、遣唐使にも関係した地であるということで、改めて、日々の診療の中で、歴史と程遠くなっていることに唖然とさせられた。日常の中に埋没してしまって、感性が少々鈍くなっているのではないかと実感させられた旅であった。
ところで、旅の中で、その地方の食は一つの楽しみでもある。小生、松本文六は、食べ物の好き嫌いは全くといっていい程ないので、海外旅行でも、その地の食べ物を食べ、日本食の梅干しやインスタント味噌汁などは持ち込んだことは全くない。
五島での味覚はなかなかのものであった。夕食はホテルではなく、バスで20~30分程離れた海水浴場傍の椿茶屋というところでとった。3分の2畳程の大きな囲炉裏に4脚の大きな網を据え、その上で魚・貝などを炭火で焼く。最初の焼きあがりは鯵と緋扇貝と骨付きのカシワだった。鯵が家で食べるのと違って軟らかく香ばしかった。獲れたての魚は焼けばこんなに軟らかいのかと認識を新たにした。他に大きなイカを10人で分け、野菜、ソーセージなど焼肉をするように炭火で焼くのである。最後には五島牛が出たが、軟らかいのに驚いた。特段の手当はしていない肉ということだった。この軟らかさを知ると、アメリカで革靴をかじっているのではないかと思ったステーキのことを想い出した。椎茸、野菜他すべて地元産のものということで何か嬉しくなってしまった。これこそ地産地消だ。土産に買ったカマボコは色あいはよくなかったが、一切の添加物のない五島産のもので、食べると、これがまた味がいい。近所で購入したカマボコとどうしてこうも差があるのかと感心してしまった。
椿には縁がなかったが、キリスト教の弾圧と迫害の歴史と五島の食文化に接することができたのは、わずか2日間であったが、何か心が豊かになったような気がしてひどく嬉しくなった。
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