| 2月5日(火)
§松本文六のホームページを開いてくれる方に
何かのきっかけで文六のホームページを開いていただける方は、おそらく、先の参議院議員選挙に際して松本文六に何らかの関心と興味を抱かれた方々だろうと思います。
読んでいただける方が、一体どのような方々なのか私には全く想像もつきませんが、何を書けばいいのか、何を表現すればいいのか皆目見当がつきません。
しかし、このページが今や《日本の医療の流れを考える会(代表は私 松本文六)》が母体になっていることを考えますと、松本文六が何を考え、どう行動しているのか、そして、何を発信しているのかを知っていただくことに専念すれば良いのだとやっと得心が行き、本日より、365日にわたって発信したいと思います。
―何で今更とお思いの方もあるかと思いますが、小生は結構鈍なのです―
2月6日(水)
§今の政治には哲学がない!!
小生、松本文六は、2007年7月の参議院議員選挙に当り、以下の6つの公約を掲げて出馬致しました。
- 思いやりのある社会を! ―弱者に障がい者に病める人に優しい国を!
- .こどもが夢を語れ、こどもの可能性を最大限に引き出せる教育環境を!
- 働く喜びが得られる労働環境と賃金・年金制度を! 中小企業の育成を!
- 食料自給率60%を目標とし、生計の成り立つ農林水産業の環境整備を!
- 人間の尊厳といのちを踏みにじるあらゆる戦争に反対! ―平和共存の外交と共生という安全保障を!
- ストップ地球温暖化、人間と自然の共生社会の実現、安心して暮らせる環境を!
この6つは、今の政治に決定的に欠けている点です。これらは、小生、松本文六が日本という国の政治の理念として据えるべきという想いから高く掲げている項目です。文六の六にちなんで6つにしました。
松本文六の社会へ向けてのメッセージ、日々の想いを、この6項目に沿って述べていきたいと思います。
2月7日(木) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
最近のマスコミでは、連日のように医療の問題が取りあげられています。それらを見る限り、これでは問題の本質が見えないなあ!と思うことが沢山あります。このような感想を覚えた折には随時、医師という医療の専門家として解説をのせたいと思います。 本日は、この4月より始められる“後期高齢者医療制度”について数回にわたって述べさせていただきます。
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ①
松本文六はNO!と答えます。 一般的には、『後期高齢者』とは、75才以上の方を指し、65才~75才未満のお年寄りを前期高齢者と呼んでいます。 皆さんはどうお考えですか? 松本文六は、この制度は、《お年寄り、お国のために死んでくれ!》という制度だと考えます。 多くのお年寄りは、この制度を知れば、おそらく同じような想いを叫びたくなるだろうと思います。ちなみに、昨年の11月8日の朝日新聞には以下のような投書が掲載されていました。山口市の鈴木百合夫さんの御意見です。
来年4月から導入されようとしている「後期高齢者医療制度」による、個人分負担額が年額約7万円以上になることを、新聞で知った。昨年、自民・公明の与党が強行採決した「医療改革法」によるものだ。 先の参院選で自民党が惨敗した要因の一つに老人パワーの反逆があると言われる。いま新たに広がりつつある高齢者の怒りや不安の声を意識してか、政府や与党内部からも凍結や一部手直し論が出ているという。 かつて自民党の大臣が「高齢者福祉は枯れ木に水をやるようなもの」と言って、世間の批判を受けた。今は、川柳の「老人は死んでください国のため」である。 対象となる高齢者(75歳以上)は、戦中・戦後を黙々と国のために尽くしてきた人たちである。しかし、高齢者いじめとしか思えない施策により、高齢者の貧困は着々と進んでいる。高齢者医療制度はこの状況に追い打ちをかけるものであり、凍結ではなく全面見直しを図るべきである。 社会保障の財源の論議の必要性は言うまでもない。思い切った防衛費の歳出削減や、無駄な歳出削減に努力するなど、納得のいく論議を期待したい。
的確な御意見だと思います。 明日より順次この後期高齢者医療制度の問題点を具体的にお話したいと思います。
2月8日(金) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ②
Q:いつ、どこで決まったのでしょうか?
A:2006年6月21日に“健康保険法等の一部を改正する法律”で、表向きには《良質な医療を提供する体制を図るための医療法等の一部を改正する法律》となっています。 しかし、この中味をよくよく検討しますと、とんでもない悪法と呼んでもいい代物です。
Q:どのような仕組みになっていますか?
A:①2008年4月1日より開始されます。 ②制度の運営は、各都道府県内のすべてが市町村が加入する「広域連合」で行われます。 ③この広域連合(大分県では県全体で一つの広域連合を形づくる)の地域内に住む75才以上の人(一定の障害のある人は65才以上)は、この広域連合が運営する後期高齢者医療制度の被保険者となります。
2月9日(土) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ③
さて、後期高齢者医療制度では若者層の保険料が、この制度を支える財源の約4割を占めるといいます。こんなことで、将来一体この制度は継続できるのでしょうか。
小生
松本文六は《できないのでは!》と考えざるを得ません。ちなみに、高齢者一人を支えるためには現役世代は何人いるのでしょうか?
生産年齢人口(15~64歳)を支え手として、65歳以上を、2005年は3.3人、2015年は2.3人、2055年は1.3人で支えることになります。75歳以上の場合は、2005年は7.3人、2015年は4.7人、2055年は1.9人です。(H19年版高齢社会白書 高齢世代人口と生産年齢人口の比率より)
これは、大変な問題ではないでしょうか? 将来《こんなバカな制度はやめてしまえ。俺たちの給料は高くないのにその保険料をまわすのはけしからん。俺たちの保険料を安くしてくれ!》といって、“暴動”が起きるかもしれません。
そう保険料は税金と変わりないのですから、医療制度そのものを税金で賄うという形の制度に本来すべきだったのではないでしょうか? 今日の後期高齢者医療制度は当初より税金で賄う方式とし、その財源として累進課税の見直しをすべきだったのではないでしょうか? 小生
松本文六はそう思います。
スウェーデンをはじめとする北欧は、税金は高いが、それだけスウェーデン国民は高福祉社会として医療も含めて、国民自身が安心して暮らせる国となっています。国や政府に対して信頼と信用があるからそうなのでしょう。
一方、日本は国や政府に対する不信が著しいので税金を払いたくないのです。国民の税金で守屋前防衛事務次官は夫婦そろってゴルフで遊びまわることができるのですから……。
国が政府がキチンとしてくれれば、貯金をしたり、民間医療保険に入るために高いお金を払う必要がないでしょうし、国民も自分の老後のために今より高い税金を払うことにNO!とは言わないでしょうに。
2月10日(日) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ④
ところで、今回の制度では、家族の扶養に入っている人は、そこからはずれて、改めて保険料を払わなくてはなりません。 しかし、自公政権は次の選挙での不利を予測して、しばらくこれを凍結すると宣言しました。同時に自己負担割合も、3割、2割の人も6カ月間はこれまでの1割のままとするとしました。何と身勝手な話ではないでしょうか? 2006年6月21日の国会で、この制度を法制化したにもかかわらず、実施直前になって一部凍結となります。改めて、その事務手続に膨大な税金を使うことになります。これこそ、朝令暮改という四字熟語の典型です!!
さて、これまで国民健康保険に加入していた75歳以上の人もまた、この新しい後期高齢者医療制度の下では国民保険をやめて、こちらに移行しなければなりません。その場合、保険料は高くなるのでしょうか? それでも低くなるのでしょうか?
東京都後期高齢者医療広域連合の試算(2007年度保険料との比較)によると、所得(旧但し書き方式=年金額-153万円)15~100万円、年金のみの場合は168~253万円の階層では、保険料は急騰します。例えば、60万~80万円の所得では、86.7%も上がります。一方、485万~535万円の所得では、23.7%下がります。 これをみますと所得の低い人の方が国民健康保険の時よりも保険料は多くなりますし、所得の高い人の方が安くなります。何ということでしょうか? 小生、松本文六はびっくりしてしまいました。なんちゅうこっちゃ!!
高齢者の経済格差はますます拡大させられます。2007年の練馬区高齢社会対策課作成の資料によると、わずか3.6%の人たち(所得が705万円を超える)が練馬区高齢者全所得の約6割を占めておるにもかかわらず、後期高齢者医療保険料全体の26.7%しか、拠出しないこととなります。
やはり、富めるものはますます富む、強き者はますます強くしたいという、小泉・安倍やブッシュ政権の新自由主義路線を忠実に守る制度と言わざるを得ません。 ギリシャの昔から、病気と貧困は比例するといわれていますが、これでは貧乏人は死ねといっているに等しいのではないでしょうか?
全国平均の後期高齢者医療制度保険料(2007年12月17日 広域連合)は、保険料年額77,718円、年金所得208万円の場合年額84,032円。大分県の場合は、保険料年額79,572円、年金所得208万円の場合年額95,390円です。
2月11日(月) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑤
青森県の友人のO医師が、地元のお年寄りに、この制度を説明し、意見を求めたところ、ものすごい量の意見が寄せられたそうですが、その一部を紹介します。この後期高齢者医療制度の連載の冒頭に挙げました、朝日新聞の「声の欄」の方の意見とほとんど同じです。
お年寄りは怒っています。この怒りを老人パワーの爆発という形で、政治の流れを変えることができれば、日本はもう少しましな国になれると小生
松本文六は期待しています。希望のもてる社会にするために、そして安らぎのある生活ができ、安心して老い、安楽に死ねる社会にするために、小生
松本文六と共に闘いましょう。
《後期高齢者医療制度の問題点》
*年金から高い保険料が天引きされ、年寄りはますます生活が厳しくなる。
「75才の誕生日を迎えたら、『昨日の医療』が受けられなくなるような医療差別。年金より保険料を天引きする等、とんでもありません。高齢になればなる程体力が衰え病気になるのは当たり前です。」(70代後半・女性)
「年金から自動的に何でも天引き、手元に少しあるというよりもお金がない。戸籍的には長男がいますが、出稼ぎをして実質、老人二人世帯です。何かあった時には大変困っている。」(70代後半・女性)
*“姥捨(うばす)て山制度”をめざしている。1割の高齢者は介護保険料も国保保険料も滞納しているにもかかわらず、この制度は、資格証明書を発行し、全額現金支払制度。
「若い時は一生懸命働いて税金を払っていたのに、年をとったら長生きしないで早よ死ねと言わんばかりの政府のやり方には本当に腹が立ちます。」(80代・女性)
「厚労省の改正は、老人を見捨てる悪法であり、高齢者は早く死ねと言っているのと同じである。保険庁のでたらめは誰も責任をとらず、国民に始末を押し付けている。」(70代前半・男性)
2月12日(火) 見る・観る・聴く・嗅ぐ (1)
§中国製冷凍餃子
今、中国製の冷凍餃子で日本全国あちこちで、大変な騒ぎです。そして、国産の餃子の“包み”(というのでしょうか?)が大変な売れ方と聞いています。毒がはいっていた!という想いが、そして食の安全性はどうなっている?という想いが、このような大騒動の原因と思われます。 日本側には問題なかったということで一件落着的な雰囲気がありますが、果たしてそれでいいのでしょうか? メタミドホスは日本では使われていないということですが、形を変えて使われていることを皆さんご存知でしょうか? 『アエラ』2月28日号には《有機リン 日本こそ深刻》…身近な殺虫剤が「毒性30倍」メタミドホスに変化…と書かれています!! それによりますと、最近、日本で畑作、果樹、家庭園芸などに大量に使われている商品名“オルトラン”(一般名
アセフェート)が実はその本体はメタミドホスということです。 このアセフェートは、生体内でメタミドホスに変化してより強い殺虫効果を発揮するいわゆるプロドラッグ(前駆体*)だそうです。アセフェートが体内ではメタミドホスに変化し、毒性も30倍に強まる特性がある由です。 メタミドホスは、有機リン農薬で、サリンと親戚の物質です。 元々有機リン農薬の歴史は、毒ガス兵器開発の中で生まれたもので、EUでは、各有機リン農薬は厳しく規制されています。しかし、日本では先に冷凍餃子より検出されたジクロルボスやアセフェート(メタミドホス)は、農薬としての規制はほとんどされていないそうです。 この有機リン農薬は、嘔吐・腹痛・下痢などの急性中毒の他に、慢性ないし遅発性の神経障害としての視野狭窄の他に、最近では、記憶障害や、うつ病、人格変化、慢性神経・精神障害を生じたりすると言われており、日本でも早急に厳しく規制される必要があります。 急性中毒症状は、急性胃腸炎に類似していますが、ノロウイルスやロタウイルスなどによる症状と類似していますのが医者としては大変気になります。それは最近とみにこのような急性胃腸炎が増えているからです。中には、有機リン農薬による急性中毒として感染性胃腸炎と診断され治療されている人もいるかもしれませんので、……。
*プロドラッグ……リウマチなどに使用される鎮痛消炎剤は常に胃腸障害などの副作用(強い場合には、胃粘膜を刺激し、出血を来して血を吐いたり、胃に潰瘍を作ったり、胃に穴を開けたりします)がありました。そこで、体内にそのくすりが吸収された後に強力な鎮痛消炎作用を来すようなくすりが開発されました。生体内に吸収された後に強力な作用が発揮されるくすりの前駆体がプロドラッグと呼ばれています。
2月13日(水) 見る・観る・聴く・嗅ぐ (2)
§日田病院の小児科「時間外診療中止」
2月5日の大分合同新聞に、『時間外を原則中止』という見出しの記事が出ていました。 済生会日田病院の小児科が、この3月より診療体制を大幅に変更し、時間外診療を原則中止することを表明した記事でした。 ある人より、何でそうなるの?と聞かれました。その方はすでに子育ての時代はとっくに終り、今や年金生活にはいったばかりの方です。そのせいか、《そんなことあっていいの》という想いが言外に感じられました。おそらく、世の60才以上の方々はそういう想いで、今の医療の現実を観ておられるのだろうと思われます。 小生、松本文六は、すでに65才に達していますから、同世代の人たちの反応がよくわかります。この世代の方々の子育ての時代には、小児科や開業医の先生方が、時間外の診療を制限したという事態に直面したことがなかったからです。 見出しだけをみますと、何となく《けしからん》《大学は何という注文をつけているのか?》と誤解されかねない文面です。 しかし、よく読みますと、2人しかいない小児科医が体を壊さずにすみ、かつ診療を継続できるためのギリギリの診療時間制限を設けたと、松本文六は見ます。 平日は午後8時まで、そして土曜、日曜、祝日も朝9時から夕方5時までは、紹介状があればきちんと診療致します、また、救急車の場合は、平時は朝8時半~夕方5時まできちんと対処しますと表明されています。 松本文六は、賢明な方策だと考えます。この済生会病院の小児科医が1人倒れたとしますと、あとの1人ですべての小児科診療を担うことは極めて困難になることは目に見えます。 全国的に医師が病院から消えて行っています。何故でしょうか? それは病院の勤務医が疲れてきっているということです。 その要因の第一は、奴隷を鞭(むち)打って酷使していたように、国の医療政策がしっかり仕事をしている勤務医に過重な働きを求めているからです。例えて言いますと、1990年代前半までには、お年寄りの肺炎の治療を20日前後で治していたものを10日で治しなさい、10日までに退院させれば報奨金(診療報酬上の言葉では“加算”)をあげますという政策です。厚生労働省の言葉に言い換えますと、《平均在院日数の短縮を! 2週間以内に退院させれば標準診療費の15%増しにしますよ!》という形です。 これを、低医療費政策のために経済の苦しい病院もが全国で一斉に取り組んだために、全国の勤務医が次第に疲れてきて、過労死に陥るような事態に至りました。20日で診ていたものを10日で退院させるとすれば、単純にみても医師の労働密度は2倍になります。看護師も放射線技師、検査技師、事務員、理学療法士、作業療法士とあらゆる職種の労働密度もまた濃くなってきました。 現に、病院は人手が足りなくなり、新たに人を雇用します。そうしますと、人件費はますます膨らみ、赤字は年々増えます。一昨年の公的病院の何と9割が大赤字という状況に陥っています。 このような状況の中で、医師が一人去り、看護師が一人去り、ついには診療科の閉鎖→入院患者の数制限→一部の病棟閉鎖→病院の閉鎖が次々に起こってます。 全国の病院がこのような形で市町村から消えて行っています。 地域の医療をギリギリのところで守るために、済生会日田病院の小児科診療における時間外原則中止ということは、このような意味で、賢明な判断だと、小生、松本文六は考えました。
2月14日(木) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑥
患者さんが病院や医院 (診療所)
にかかった時に支払われる報酬の内訳は、大きく2つに分けられます。下記の(1)は診療を受けただけで費用をとられますが、(2) はひとくくりとして費用
(6000円) をとられます。
(1) 基本診療料・在宅医療・投薬・注射・リハビリ・精神科専門 (2)
医学管理費・検査・画像診断・処置→包括範囲
包括範囲部分(2)の検査や画像診断は、特別な検査や画像診断……例えばCTやMRIなど……を受けた時のみ別枠で検査料が医療機関に払われます。 しかし、一般的な健診で受ける尿や血液の検査を1ヵ月に何回やろうとも、一律6000円の“後期高齢者診療料”が払われます。このような制度を“包括払い”と呼んでいます。これは、日常的にありふれた病気の場合には医療機関の支払いは安く、かつ後期高齢者の自己負担額も安くなります。 診療を受ける側にとっては料金が安くなっていいのですが、他方で医療機関では収入が限られていますので、検査や単純なレントゲン写真などはできるだけ少なくしようと考えるのは理の当然です。すなわち“粗診粗療”の危険性が生じてきます。 このため74才までに受けた医療と、75才になってからの医療に格差が生じます。医療上、診療上の差別が生み出されることになります。 このような医療制度があっていいものでしょうか? 年齢によって受けられる医療に差があり、しかも、制限診療・粗診粗療を国が進めているということに、小生、松本文六は怒りを覚えます。お年寄りの方々もそう思われると想います。 このような制度は、まさに
《お年寄り、お国のために死んでくれ!》
という制度です。
皆さんの力で、そして、老人力を結集して、断固としてこの後期高齢者医療制度を凍結する運動をともに展開しましょう。
2月15日(金) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑦
昨日述べました “粗診粗療” “差別医療” が、このままで数年経過し 2013年になりますと、次には以下のような事態が生じてきます。
後期高齢者医療制度の問題点
後期高齢者の医療費が増えた場合には「保険料の値上げ」か、「1点=8円」にして医療機関に負担させる?
2013年から都道府県別に診療報酬が決められる。
《
保険料が上がるのはあなたたちが病気するからですよと言われているようだ。1点=8円にすれば、今でさえ医師不足と言われているのに、これからどうするつもりなのか、これでは患者は早く死ね、医者には患者を診るのを止めよと言っているに等しい。どうしてこんな日本になったのだろう。》
(60代・男性 )
《
太平洋戦争でひもじい思いをしながら今日の日本経済の土台となって働いて来た高齢者に対する今の政治に怒りを持っている。アメリカの言いなりの政治を変えることによって日本は新しい展望も開ける。国民の生活も豊かになるのに―。国民のいのちを守るのが政治でしょう。与党は狂っている。》
(70代前半・男性 )
今の後期高齢者が若かりし頃、国は何と言ったのか! 《 若者はお国のために死んでくれ!》 と多くの若者が戦場に送られ殺されてしまいました。そして今、国は
《 お年寄り、お国のために死んでくれ!》
という政治を堂々と行なってきています。お年寄りは、自ら好むと好まざるとにかかわらず、現在の自民党・公明党政権に対して、はっきりと
NO!と大きな声を出して意志表明をし、次の選挙には今の与党に対してはっきりと拒否権を発動しましょう。 小生、松本文六は一人の人間として、そして三十有余年医者をやって来た者として、このような医療差別を決して許しません。断固として凍結のための闘いに最先頭に立ちたいと思います。
2月16日(土) 見る・観る・聴く・嗅ぐ (3)
§モンスターペイシェント
昨年の11月12日、大阪・堺市の病院に入院していた “患者さん”
が、西成区の公園に置き去りにされていたというニュースを翌日の新聞で知った。何とひどいことをする病院なんだろう
!! というのがほとんどの人の最初の感想・印象だったと推測される。 小生、松本文六は何かおかしいのでは?と直観的に想った。しかし、小生はこの “事件”
に関するその後の報道に関してほとんど見なかったし、耳にもしなかった。 ある日、ボーっとしていた時に、偶然、手許に積んでいた雑誌に目をやった。パラパラッと見ていたら、『大阪で起きた入院患者捨て去り事件について』という活字が眼に飛び込んできた。あの事件ことだ!と愁いで眼を走らせると、モンスターペイシェント
( Monster patient ) という言葉が頭に浮かんだ。 この “患者さん”
は、60代の糖尿病をもった全盲の男性の由。糖尿病で全盲の患者を公園に置き去りにしたという記事を眼にすれば、誰もが、こんなひどい病院があるのか!とこの
“患者さん” に同情するのは至極普通の反応だと思う。 しかし、この記事を続けて読むと、まさに怪物的患者、モンスターペイシェント ( Monster
patient )という言葉を実感する。この男性は7年前からこの病院に入院しており、病院関係者 ( おそらく、医師、看護師他の )
や、他の入院患者に暴言をはき、時には暴行や器物損壊を行い、さらには6人部屋を一人で占拠していたという。 しかし、この “患者さん”
は、入院治療の必要はなく、通院治療に切りかえることに本人自身が同意していたという。その上、入院費の滞納が続き、困った病院は、男性の前妻が住む家に連れて行ったところ、引き取りを拒否されたという。それで、病院職員は、この
“患者さん” を公園のベンチに置き去りにし、救急隊にあとをお願いしたという。
モンスターペイシェント ( Monster patient
)は現にいる。小生、松本文六の病院では、このような “患者さん”
はいない。万が一、このような患者に対して、病院の医師や職員が恐がって対応できないようなことがあったら、一体とうすればいいのでよいのでしょうか? 他の患者さんが迷惑をこうむり、あげくにはその病院から他の病院に転院してしまうかもしれません。モンスターペイシェント
( Monster patient )とは、医療機関に対しても他の患者さんにも共通に多大な迷惑をかけるのです
!! 興味のある方は「文藝春秋」1月号476頁を参照下さい。
2月17日(日) 日本の医療が危ない! (2) 医療崩壊の原因
§医療崩壊の原因は、日本の財政危機によるものか
今の不況は人災ではないのか?と、小生、松本文六は考える。小泉政権以来、医療崩壊は急激に進んだ。 小生の皮膚感覚は、国の財政が逼迫
( ひっぱく )
しているというのはどうもウソくさいと思っていたところ、文藝春秋2008年2月号には、それに答えてくれるような論文が載っていた。日本金融財政研究所所長の菊池英博氏の
『 大増税が医療・年金を破壊する ― 財政危機はウソだ。世界一の医療を守るには ― 』 という一文である。 氏曰く、《
医師不足、病院崩壊のおおもとを辿ってゆくと、この10年近く、国が医療費を極端に抑えつけてきたという事実に行き当たる。……さらに、「 社会保障のために使う 」
という口実で消費税の大幅引き上げが唱えられている。いわば、国民の生命と健康を人質に、大増税を行なおうとしている。》
と。 このような政府の論理は、二重、三重に誤っていると、3つの点を指摘されている。
-
医療費・年金・生活保護費・社会福祉費といった社会保障関係費は、景気動向に関係なく、国民にとって重要な経費である。景気が悪いからといって、病院が潰れ、十分な医療を受けられなくても仕方がないという訳にはゆかない。
-
日本の 「 財政危機 」
の主犯は医療費ではない。2001年からの小泉構造改革によって、日本経済が低迷を続け、税収が激減したことが最大の原因である。つまり、政府は自らの経済改革の失敗のツケを、医療費に回した上で、さらに、増税によってますます国民の負担を大きくしようとしている。
-
日本の 「 財政危機 」
は緊縮財政や増税では決して解決できない。現在の日本経済の停滞は著しい格差を生んでいる。国の「悪魔の不均衡」政策の結果である。
そして、日本は 「 財政危機 」
ではないと断言する。日本研究のコロンビア大学のデービット・ワインシュタイン教授、ジェラルド・カーチス教授や、欧米の金融関係者たちは、口を揃えて 《
日本は財政危機ではない。経済政策を間違えて続けることこそ、真の危機だ 》 と指摘しているという。 国際的には、一国の債務を的確に判断するのには
“純債務” を使うのが常識とされている。しかし、日本の財務省の主張する “834兆円” は粗債務で、国民を侮 ( あなど )
っている言質だという。その根拠として以下のように示している。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
粗債務(財務省発表)
1 借入金 57兆円 2 国債 535兆円 3 財投債
140兆円 4 政府短期証券 102兆円 合計 834兆円
金融資産 1 社会保障基金 260兆円 2 円外投資債 210兆円
3 外需準備金 110兆円 合計 580兆円
*したがって、純債務は、834兆円-580兆円=254兆円となる。
(出典:「国民経済計算2007年」より作成。金融資産は2005年の数字をベースに推計。)
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
この中で、政治のウソを具体的な数字(*)を示して小泉・竹中政治を糾弾している。
-
小泉元首相や竹中平蔵氏が 「 公共事業はGDP費を押し上げる効果は全くない」と度々言っているのは事実に反する。
-
小泉構造改革以来の政府の経済政策は 「 悪魔の縮小不均衡 」
政策である。小さい政府と叫んで財政規模を縮小するのは……。その結果、政府は国民の命にかかわる医療支出までも極端に減らして、日本の社会経済基盤まで破壊しようとしている。
-
「 公共投資を削減すれば、財政の赤字は縮小する 」という方針がいかに間違った政策であるかは証明できる。
*公共事業費 :
2001年度より削減し2006年度に及び6年間で累計11兆円削減。しかし、税収は累計32兆円減り、しかも政府債務は逆に長期だけで327兆円も増加させた。
この大失政の張本人である小泉・竹中両氏が依然として大きな顔をしている日本という国は一体どうなっているのでしょう? 誰か他にいないのか? 事実を隠し、ウソが堂々と通る社会や政治に私たちは、NO!と声高に叫ぶ必要がある。 小生、松本文六は、世の中を侮
( あなど ) り続ける政治に対し、何としてでも鉄槌をくだしたいと想い続けています。是非とも力を貸して下さい。
2月18日(月) 日本の医療が危ない! (1) 後期高齢者医療制度
§後期高齢者医療制度は、思いやりのある政治の中から生まれたものか? ⑧
この4月より実施されることとなっている後期高齢者医療制度について、国は以下の変更を行いました。それは、あまりにも問題点が多いため、そしてまた、《
自公政権が次の選挙で負けるかもしれないという恐怖感 》 があって朝令暮改を行うと宣言したのでしょう。曰く、
-
現在、扶養されているとして健康保険に入っている者はそのままとし、国民健康保険等に加入している者は、保険料を切り替える。
-
新たに保険料負担が生じる者 ( 約 200 万人 )
には、制度加入後2年間は均等割のみとして、これを5割軽減する。低所得者は7割軽減する。
この2項に加え、国はさらに“激変緩和措置”を講じました。
- 2008年4月~9月の半年間は保険料負担は凍結する。
- 2008年10月~2009年3月の半年間は、均等割を9割軽減する。
こうせざるを得なくなったのは何故でしょうか? 多くの自治体から凍結すべきであるという決議があったからです。
もう一つ、この制度は、これまでの国の政策と明らかに矛盾する方針を、この2月13日の診療報酬改定に関する答申書の中で明示しています。 《
後期高齢者の継続的な管理の評価 》 という項で、診療に当って1ヵ月1回 “ 後期高齢者診療料 ” として月1回6000円 (
1割の自己負担であれば高齢者が払うのは1月につき600円 ) が医療機関の収入となります。 これまで国は、病院の外来を縮小し、外来診療は診療所 (
医院・クリニック ) に任せなさいという方針を出してきました。 しかるに、この後期高齢者医療制度は、この “ 後期高齢者診療料 ”
の算定要件として診療所での診療しか認めないとしています ( 但し、4キロ以内に診療所のない病院ではこれを算定できる
)。ということになりますと、病院にかかった方が、患者さんの負担は少なくなります。何という矛盾でしょうか
!! めざす目的・目標と具体的方針が全く逆の方向を向いている訳です。エーッ !!
と、小生、松本文六は叫んでしまいました。 さらにこの算定要件には以下の一項が加えられています。 《 当該診療所 ( また医療機関
)に次のそれぞれの内容を含めた研修を受けた常勤の医師がいること。研修事項 ①
高齢者の心身の特性等に関する講義を中心とした研修 ②診療計画の策定や高齢者の機能評価の方法に係る研修
》 幼稚園児ではあるまいし、研修項目の①、②については、開業医は、それなりに勉強して、すでに自ら修得していると考えられます。超専分野 (
テレビに出てくるような高度なテクニックを持っている外科医など ) に携わっている医師でこの “ 後期高齢者診療料 ”
を得たいような医師にはこれらの研修が必要なのでしょうが、一般の開業医はこれらのことはとっくの昔に修得されていると、松本文六は考えます。厚労省のお役人は、真摯に医療を行っている医師をどこまで愚弄するつもりなのでしょうか? このようなことでは、日本の医療は衰退しても向上することはないでしょう。 人間のいのちを扱う医師集団をこれ程までに侮っていることに対し、満腔の怒りをもって抗議したい、否、追放したいと、小生、松本文六は考えます。 あなたたちは、現場で本当に頑張っている医師や看護師や医療従事者、介護福祉士、他の福祉従事者をもっと大事に大事に評価しない限り、国を滅ぼす奸賊
( かんぞく ) と指弾されても仕方あるまい! と、松本文六は言いたい。
(注)
- 病院 : ベッド数20以上。 医院 : ベッド数19以下。個人の経営。
- 大分県議会は、自民・公明の反対により、「後期高齢者医療制度の凍結と抜本的な見直しを求める意見書」を不採択としています。(
2007年12月、第4回定例県議会 )
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